「好き」というだけでは続けられないライブバンドたちに貰った感動

雑記

今この瞬間の、30歳の自分の感情を忘れないために書き残します。

今日、THIXTRAという、メロコアバンドのライブイベントに行ってきました。
キャパシティー1300人のライブハウスが、完売にならないようなマイナーなイベントです。

そこでいろんな思いが溢れて止まらなかったので、この感情をそのまま書きます。
(プライベートの友人が読んだら、身バレするだろうなぁ)



私の趣味は、ライブハウスでパンクロックを聞くこと。

15歳の頃に初めて聞いたELLEGARDENをきっかけに、どんどんメロコアにのめり込んでいき、20歳の頃には、月に10回もライブハウスに行くようなメロコアキッズだった。
ライブハウスに行けばいつでもたくさんの友人がいて、音楽とお酒にまみれた生活をしていた。
地下の、狭くて暗くて爆音のあの空間が、本当に大好きで、居心地がよかった。

でもそれも、大学院進学や就職によってプライベートが忙しくなるにつれて、変わっていった。

ライブハウスに行く回数がみるみる減っていき、今では年に片手で数えられるほど。
目に見えてライブハウスから離れてしまった。
ライブハウスで知り合った友人たちも、続々と結婚、出産をして、みんなライブハウスから離れていった。

それが当たり前の時間の流れだと思っていた。

今日、THIXTRAに行ったのも、たまたまイープラスで開催を知ったのがきっかけ。
当時から好きだったバンドがたくさん出るな、懐かしいな、行ってみよう、という感じだった。

それなのに今日、ライブを見ながら涙が止まらなかった。
過去の私には感じることができなかった感情が溢れてきた。

10代の頃から見ていたバンドが出ているということは、みんなバンドを10年以上続けているということ。
中には20年以上活動しているバンドもいる。
それがどんなにすごいことか、というのを痛感した。

10年もあれば身の回りの環境はガラリと変わる。
私や、友人たちが次々とライブハウスから遠のいていくのが、「当たり前」。
そう思っていたのに、バンドマンである彼らは、その「当たり前」を覆してバンドを続けている。

彼らだって結婚して子供ができたり、転職、引越をしたりもしている。
メンバーの脱退もあるし、周りのバンドが解散や活動休止をしていくし、事故でメンバーを失ってしまった人もいる。

ライブハウスに通うというだけでも続けられないのに、バンド活動を続けるなんて、もっともっと困難なはず。
きっと、バンドをやめるべきかどうかを何度も悩んできたのだと思う。

そしてそんな中で来た、コロナ禍。

テレビに出られるような売れっ子でもないし、ましてやメロコアを聞かない人はバンド名を聞いたことすらないだろう。
そんな彼らにとって、ライブができないことは死活問題。

でもそれでもライブをやり続けてくれている。

当然、みんな見た目は老けた。
でも輝きは今でも変わらない。
いや、むしろ当時よりも、もっともっと輝いている。

好きというだけでは続けられないことを、人生をかけて続けている。
人生を心から楽しんでいる。
彼らが言う、「一度きりの人生、楽しもうぜ!」という言葉には説得力しかない。
歳をとるほどに、その言葉が刺さる。

私にとって、彼らはヒーローだ。

私に、「ライブハウス」という「帰る場所」を残し続けてくれる。
彼らがバンドをやめてしまったら、きっと、ライブハウスに行こうと思わなくなるだろう。

バンドが解散してから後悔したって遅い。
今、全力で応援したいと、改めて思った。

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